ぺんぎんだもの 〜ぺんぎん観察記〜

アクセスカウンタ

zoom RSS 本の紹介――青柳昌宏先生の『テオリア 自然を知る50のヒント』

<<   作成日時 : 2015/04/10 00:08   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 2 / トラックバック 0 / コメント 0

今日はちょっと、ご本の紹介をします!


画像
青柳昌宏先生の著書 『テオリア 自然を知る50のヒント


これは素晴らしい本でした!


青柳昌宏先生は、日本の優れたぺんぎん研究者。
そして、中学校や高校での教育者でもありました。

先生はすでにこの世の喧騒を離れていらっしゃるので、直接に講義を伺うことができないのがとても残念です。


「テオリア」とは、英語の theory(理論)の語源かしら、と思いましたが、たぶんそうですが、しかしそんなに単純なものじゃないのです。もともとは「じっと見る」という意味のラテン語なんだそうです。

「じっと見る」から「わかる」、理解する、そしてセオリーとなる。このように、意味が発展します。


青柳先生は、「わかる」ことに「だからうれしい」という素敵なおまけをつけて、読者に贈ってくれました。


文字通り、「生き物を、自然を観察すること」について考察されたエッセイであり、指南書となっています。


青柳先生のフィールドワークのメモによると、初めて見た野生のジェンツーぺんぎんの印象は、
画像
「鳥的な顔で、表情がない……」


一方、アデリーぺんぎんは、
画像
「表情豊かで白目をむく、ぺんぎん的な顔……」


……だそうです(本当はもっとまじめな文体でメモしてらっしゃいます)。
(あっ、写真は野生ではなくて、名古屋港水族館で私がテオリアした光景です)



青柳先生は、アデリーぺんぎんを24時間観察しつづけた経験がおありなんですね。
もちろん、アデリーの暮らす南極でのことです。
南極は、夏でもやはり寒いですが、先生はずっとそこでぺんぎんたちを見続けたようです。
彼らがどんないちにちを送るのかを知るには、身近にいて自分の目で見ることが大事なのですね。

先生が投げ出した足の上を、アデリーぺんぎんたちがとことこと歩いていくほどに、それは自然に密着・同化した姿勢であったようです。


画像
「並んでアデリー。あっ、これも南極じゃなくて、名古屋港水族館で私がテオリアした……」



それから、青柳先生といえば、「ぺんぎん語」が話せる(鳴ける?)人だったようで、あるとき歩いていたら、アデリーぺんぎんからのコンタクトコールを受けたそうです。
ニンゲン語にすれば「おーい」という感じの、相手の存在を確認し、反応を待つコールですね。

先生がコンタクトコールに返事すると、そのアデリーぺんぎんが走り寄ってきたのだそうです。


私たちはぺんぎんを、「かわいい」「かわいい」といいます。
でも、厳しい自然の中で、ニンゲンの存在に反応して走り寄ってくれるぺんぎんのかわいさは、格別ではないでしょうか。そこには、無邪気な信頼感があるのだと思います。


画像
「青柳先生のアデリーぺんぎんスケッチは秀逸! 風上に背を向けて居眠りする姿なども描かれています」
(あっ、これは風上とは関係なく、私が名古屋港水族館でテオリアした……)



先生がエッセイ中で紹介している、動物生態学者の言葉が印象的です。

――もし道でアナグマに会ったら、「あっ、牧師さん」と言うくらい自然に、「あっ、アナグマ」と言えるようになりたい。

――「牧師さんだ」というとき、人はその牧師さんの生活を(どこに住んでいる、性格はどんなだ、村ではどんな存在で……などの、こまごました情報を)知っている。

それと同じくらい、一匹の動物、一羽の鳥の暮らし方を知ることが重要。

要点だけですが、そういうことが動物の観察には必要だと、その学者は言ったのだ、と。


先生はそれを実践して、白夜の南極でアデリーぺんぎんを見続けたのでしょう。


ぺんぎん好きな人も、「これから」の人も、ぜひ読んでいただきたい本です!
ぺんぎん以外にもいろんな生き物のお話が入っていますから、ぜひ!


※すでに古書かもしれないので、図書館などでも探してみてください。





amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by テオリア―自然を知る50のヒント (ちくま学芸文庫) の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル



★ 2017.4.29 ブログを移行しました こちらへ ★

★ こちらで↓ ぺんぎん応援中 (◎▼◎)/ ★
minne のマーケット 〜 African Penguin Awareness Day 企画 〜 チャリティー・ポストカード つくりました。

★ 2016.11 SANCCOB に寄付しました。詳しくはこちら。


★ 熊本市動植物園の日常 *(◎θ◎)* ★
素顔の動物園 The real zoological garden
熊本日日新聞社
2016-08-15
熊本日日新聞社

amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 素顔の動物園 The real zoological garden の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

「今、熊本市動植物園は熊本地震の影響で長期休園を余儀なくされています。動物たちは余震が起こるたびに不安そうに鳴き声を上げているそうです。動物たちも私たちと同じく震災を経験し怖い思いをしているのです。
園が再開するまでの間、動物たちとは会えませんが、この本を手にすることで動物たちと気持ちをつなげていただく一助になれば、幸せなことだと思います。」
(熊日出版スタッフブログから)


テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 2
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文


書棚です〜 (◎θ◎)/


↓たくましく生きている
ペンギンの楽園 地球上でもっとも生命にあふれた世界 The Paradise of Penguins
山と渓谷社
2016-08-12
水口 博也
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ペンギンの楽園 地球上でもっとも生命にあふれた世界 The Paradise of Penguins の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

↓神々しい。素晴らしい写真
太田達也写真集 カムイ 神々の鼓動
山と渓谷社
2015-10-02
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 太田達也写真集 カムイ 神々の鼓動 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

↓わかりやすい
ペンギンの不思議: 鳴き声に秘められた様々な役割
誠文堂新光社
宮ア 正峰
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ペンギンの不思議: 鳴き声に秘められた様々な役割 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

↓うつくしく、深い
ペンギンの歩く街
ポプラ社
藤原 幸一
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by ペンギンの歩く街 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル

↓ぜったい読むべき!
野生の猛禽を診る―獣医師・齊藤慶輔の365日
北海道新聞社
齊藤 慶輔
amazon.co.jpで買う
Amazonアソシエイト by 野生の猛禽を診る―獣医師・齊藤慶輔の365日 の詳しい情報を見る / ウェブリブログ商品ポータル


本の紹介――青柳昌宏先生の『テオリア 自然を知る50のヒント』 ぺんぎんだもの 〜ぺんぎん観察記〜/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる